子猫は生まれてから何を食べて育つのでしょうか?
生まれたての猫は母猫の母乳や子猫用のミルクを飲んで成長しますが、キャットフードを食べるのはいつからなのでしょう。
子猫が成長に必要となるものはどんなものなのでしょう。
ここでは、子猫のキャットフードについて詳しく説明しています。
生まれてから子猫用のフードを食べるまで
子猫は生まれてからどのくらいで子猫用のフードを食べ始めるのでしょうか?
猫は一般的に生後12ヶ月までが子猫とされます。
この時期の子猫には多くの栄養が必要となります。
もちろん、いきなり子猫用のフードを食べることはできません。
段階を踏んで子猫用のフードになります。
0~2週間の間は母猫がいるなら母乳がよい
生後0週から2週間の間は、母乳が良いとされます。
母乳には、脂肪、タンパク質が豊富に含まれているため、子猫にとって十分な栄養を得ることができます。
また、母乳には細菌やウイスルから体を守り、成長を促す免疫の抗体を与えてくれる機能もあります。
もちろん、母乳が足りない、母猫の母乳が出ない場合には猫用のミルクを使用することもできます。
母猫がいない場合や育児を放棄してしまった場合
母猫がいない子猫や、母猫が育児を放棄してしまった場合にも子猫用のミルクを与えることができます。
子猫用のミルクには、母乳と同じように子猫にとって必要な栄養素が十分に含まれているため、母乳の代用として与える事ができるのです。
このときに使用するミルクは、必ず子猫用のミルクにしてください。
人間用のミルクや牛乳などは、子猫にとって必要な栄養が入っていません。
また、牛乳は猫にとって消化のしにくい成分が含まれている場合があります。
下痢などの原因となるため、避けるようにしてください。
子猫用のミルクを与える際には、人肌くらいに温めてから与えるようにしてください。
冷たいものはお腹を冷やし、下痢などの原因となります。
熱すぎてしまうと子猫が飲めなくなってしまいます。
歯が生え始めたらミルクから離乳食へ
乳歯が生え始める生後4週~8週間頃はミルクから離乳食へと移行する時期です。
しかし、離乳食を上手く食べることのできない子猫もいるので、注意してください。
離乳食への切り替えのタイミングは、猫による差があり前後します。
また、ミルクから移行するときに離乳食だからといって、いきなり食事をすべて離乳食にすることは避けましょう。
最初は少量の離乳食から始めて、様子を見るようにしてください。
最初はミルクと併用し、徐々に離乳食に切り替えていくのが良いとされています。
離乳食に完全に慣れてから、ミルクとの併用をやめるようにしましょう。
離乳食とは
離乳食とは、母乳やミルク以外から栄養が摂れるように切り替える子猫用のフードを指します。
ドライフードをふやかして柔らかくしたものに、子猫用のミルクを混ぜたものを離乳食とすることも多いようです。
与える際には、ミルクと同じで人肌になるまで冷ましてからあげるようにしてください。
このときに使用するドライフードは子猫用のものが良いとされます。
ペットショップなどでは離乳食用のフードも販売されています。
その他にも、離乳食を手作りで作ることもできます。
ただし、離乳食を手作りするときは子猫に必要な栄養素をバランス良く摂取できるよう確認し、調整する必要があります。
離乳食の与え方
離乳食を与えるときには、まず子猫に離乳食が食べ物であることを認識させる必要があります。
多くの離乳食はドロドロしている、半固形のものです。
子猫は始めて離乳食を見たときに、食べれるのもだと認識しないことが多いのです。
そのため、与えても食べないことがあるようです。
離乳食を出して食べない場合には、手から直接上げてみましょう。
離乳食は味がついているため、食べられるものだと言うことを認識させましょう。
手から食べれるようになったら、徐々にお皿から食べれるように移行させましょう。
また、少量から始めることも重要となります。
最初は母乳やミルクや併用し、徐々に切り替えていきましょう。
子猫のキャットフードの選び方
子猫のキャットフードを選ぶときにも、様々な選び方があります。
特に子猫の時期にはたくさんの栄養が必要となります。
どのような点に注意して選ぶのが良いのでしょうか?
子猫にとって良いキャットフードとはどんなものなんでしょうか?
ここでは、子猫のキャットフードの選び方について説明しています。
動物性のタンパク質が豊富
生後12ヶ月までの子猫の時期は体を作る大切な時期です。
猫の体を作るもとになるのは動物性タンパク質です。
そのため、子猫には豊富で良質な動物性タンパク質が必要です。
キャットフードにどのような原材料が使われているのかは重要なので、確認するようにし、主原料として鶏肉や魚などが使用されているものを選びましょう。
十分なカロリーが含まれている
生後12ヶ月までの子猫の時期は体を作る大切な時期です。
猫の体を作るもとになるのは動物性タンパク質です。
そのため、子猫には豊富で良質な動物性タンパク質が必要です。
キャットフードにどのような原材料が使われているのかは重要なので、確認するようにし、主原料として鶏肉や魚などが使用されているものを選びましょう。
消化の苦手な穀類はなるべく避ける
猫は穀類の消化が苦手です。
そのため、体がまだ発達していない子猫には、穀類が入っていないフードが望ましいでしょう。
それ以外にも穀類を避けるべき理由としては、子猫の頃から穀類を摂取すると、食物アレルギーを引き起こすリスクを増加させる可能性があるためです。
特に安価なキャットフードには、コスト削減、かさ増し目的の穀類が使用されているものが多くあります。
穀類は少量であれば、食物繊維の整腸効果が得られるなど、猫が摂取しても問題はないという考え方もありますが、消化器への負担やアレルギーのリスクを完全に避けるのであれば、与えないのが懸命かもしれません。
現在ではグレインフリーという穀類を一切含まないのキャットフードというものがあります。
子猫に与えるキャットフードとして検討するのも良いかもしれません。
危険性のある添加物を避ける
子猫のキャットフードを選ぶときには人工の添加物が入っていないものを選びましょう。
キャットフードの保存料として添加物を使用しているものもあります。
特に、安価なキャットフードには危険性の指摘されている人工添加物が使用されているものも多くあります。
体の未発達な子猫のうちから危険性のある添加物を摂取し続けてしまうのは、将来の健康リスクを考えても回避したいものです。
原材料や成分などを確認し、添加物の入っていないものを選びましょう。
小粒のものなら吐き出しにくい
子猫の時期は、口が小さく、食道もまだ十分な太さがありません。
そのため、ドライフードであれば小粒のもののほうが食べやすい傾向があります。
また、猫は食べ物を噛まずに丸呑みすることも多いため、粒が大きいと食べたあとに吐いてしまう恐れがあります。
子猫に与えるキャットフードはなるべく小粒のものを選ぶようにしましょう。
総合栄養食を主食に
子猫のキャットフードを選ぶときには、総合栄養食を主食にしましょう。
総合栄養食には必要な栄養が十分かつバランス良く含まれているため、水と総合栄養食を食べていれば必要な栄養はすべてまかなえるようになっています。
総合栄養食と書いていないキャットフードでは、十分な栄養の摂取ができない可能性があります。
総合栄養食以外のものはおやつと同じで、主食としては向いていません。
子猫の正常な発育のためには、総合栄養食を主食にするようしましょう。
全年齢対応のフードがおすすめ
子猫のキャットフードを選ぶときには、全年齢に対応しているフードがおすすめです。
全年齢に対応したキャットフードは、猫が好めばずっと同じものを食べさせることができます。
キャットフードを途中で変えることは猫にとってストレスとなってしまいます。
子猫のうちから同じキャットフードを食べてくれれば飼い主さんと愛猫、お互いの負担や苦労も軽減できるはずです。
ドライフードとウェットフードはどちらを選べばいい?
猫のフードには、ドライフードとウェットフードがありますが、子猫にはどちらを与えればいいのでしょうか?
ここでは、ドライフードとウェットフードのメリットとデメリットについて説明していきます。
ドライフードのメリットとデメリット
ドライフードにはメリットとデメリットがあります。
ドライフードのメリットとしては、総合栄養食のものが多い、開封後も一ヶ月程度であれば保存することができる、価格が安い、歯磨きの効果が期待できるなどがあります。
その他に、ウェットフードに比べると1食あたりの価格を安く抑えることができるというのもメリットでしょう。
デメリットには、水を飲まない猫の場合水分が不足しがちになる、食いつきが悪いことがある、年齢によっては硬いフードが食べづらい、などがあります。
ドライフードをメインに与える際に注意したいのは、水分が不足するのを防ぐために食事の際には水を用意することです。
また、粒の硬いドライフードを噛む力が弱い子猫やシニア猫などに与える場合には、お湯でふやかす、小さく砕いてから与えるなどの工夫をしましょう。
ウェットフードのメリットとデメリット
ウェットフードにもメリットとデメリットがあります。
メリットは、水分の補給ができる、嗜好性に優れる、味の種類やタイプが多い、新鮮な状態で食べれる、などがあります。
この他にも、病気などで消化能力が低下していたり、食欲が落ちているときでも食べやすいというのもメリットでしょう。
デメリットとしては、開封後の保存に適さない、添加物が含まれている商品が多い、価格が高い、ウェットフードしか食べなくなる、などがあります。
水分の多いウェットフードの最大のデメリットとも言うべき点ですが、開封後はすぐに消費しなくてはいけません。
また、保存料が使用されている場合が多い点も覚えておくようにしましょう。
子猫へのフードの与え方
子猫の時期には、体重に合わせてキャットフードを与えるようにしてください。
子猫には多くのカロリーや栄養が必要となります。
成長期となるこの時期にカロリーや栄養が不足してしまうと発達が遅れてしまうこともあります。
十分な栄養を与えるためにも、体重に合わせて食事を管理しましょう。
与える量
子猫は成猫よりも多くのカロリーを必要とします。。
キャットフードにもよりますが、1日に約400kaclを目安に与えるようにしてください。
この場合には1回25g~30gを1日に3回から4回に分けて与えるようにしましょう。
また、キャットフードのパッケージなどにカロリーや、体重に応じた給餌量が書いてある場合もあります。
その場合には、パッケージを参考に与えるようにしてください。
与える回数
子猫の食事の回数は、与える人によって異なります。
1日に与えるフードの総量は決まっていますので、それを超えないように、数回に分けて与えるようにしましょう。
1日の給餌量を2回で割り、朝と夜の1日2回の給餌としている飼い主さんが多いようです。
子猫は消化器官がまだ未発達なので、1日4程度に分けて与えるのも良いでしょう。
1日の給餌回数は子猫が1回でどのくらいの量を食べるかにもよって異なります。
1回の食べる量が少ないのであれば、回数を増やして、1日の与える量を食べ切れるようにしましょう。
子猫がフードを食べない場合
子猫がキャットフードを食べない理由はいくつかあります。
ストレスがかかったことでご飯を食べなくなったり、気温の変化などでも食欲をなくしたり、猫は人間が思っている以上に繊細な動物です。
猫がフードを食べない場合、ドライフードであれば粒の大きさを変えてみましょう。
今までよりも細かく砕いてあげることで食べやすくなり、食べれるようになることもあります。
それでも食べないという場合には、子猫の好みに合っていないのかもしれません。
ドライフードだけでなくウェットフードを与えてみる、種類を変えてみるなどの工夫をしましょう。
成猫用のフードへ切り替えるタイミング
猫は生後12ヶ月までを子猫とされることが多いようです。
生年月日がわかるのであれば、生まれてから1年経過したくらいを目安に成猫用のフードに切り替えてみるのが良いでしょう。
もちろん、その猫によって差があるため、明確にいつが良いとは言えませんが、目安としては生後1年ほどと覚えておきましょう。
子猫用のフードはカロリーの高いものが多いです。
成猫が食べ続けてしまうと肥満になりやすいので、子猫の用フードを与えている場合は、1年を経過したあたりで切り替えるようにしましょう。
まとめ
子猫の時期には十分な栄養が必要です。
成長期にたくさんの栄養やカロリーを摂取することで正常で健やかな発育は実現します。
子猫が母乳やミルクからキャットフードに切り替えるときには、十分なカロリーや栄養素が含まれているフードを選びましょう。
また、子猫のフードには必ず総合栄養食を選ぶようにしましょう。
栄養が偏ることなく摂取できる総合栄養食を与えることで、子猫の成長に必要な栄養をバランス良く摂取することができます。
それぞれの年齢に合わせて作られているキャットフードもありますが、切り替える負担を考えたときには、全年齢に対応しているフードを選ぶのもおすすめです。
切り替えによる負担の軽減や、フードの変更によって食いつきが悪くなる心配もなくなります。
愛猫の成長や健康は日々の食べ物で作られていると言ってもいいほどです。
可愛い愛猫のために、しっかりとその猫にあったキャットフードを選ぶようにしましょう。