キャットフードの選び方 特徴・用途で選ぶ

完全室内飼いの猫のキャットフードの選び方

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近年、猫は完全室内飼いが推奨されており、部屋から出ることのない猫が多くなっています。
完全室内飼いは猫の安全面や健康面での心配が少なく、猫を長生きさせることができる飼育方法です。

しかし、一方で室内飼い特有の不調が現れることもあります。
ここでは室内飼いの猫のフードの選び方などについて説明しています。

完全室内飼いの猫のキャットフードの選び方

完全室内飼いの猫のキャットフードの選び方

室内飼いの猫におすすめなフード

フードは、高タンパクで低カロリーなものを選ぶようにしましょう。
また、栄養バランスが偏らないように配慮することも大切です。

室内飼いの猫は肥満傾向となることが多いため、肥満に配慮されているものを選ぶようにします。

カロリー控えめで低脂肪なフードを

多くの室内飼いの猫は運動不足に陥りやすいので、肥満防止に配慮したエネルギー量で、低脂質なフードを選ぶようにしましょう。

成猫は、一日の食事全体の量から、たんぱく質を30~45%ほど摂ることがよいとされています。
肥満傾向にある猫でもその割合は変わらないので、フードを少量減らすなどの工夫で調節してあげるとよいでしょう。

また、脂質の摂取を適正に保つことも重要です。
脂質の量は、標準体型の猫が10~30%を要するのに対し、肥満傾向の猫で8~17%となっています。
運動能力の高い猫でも、肥満気味になったら脂質を控えるようにしてあげる必要があるのですね。

J-STAGEイヌ・ネコの基礎栄養「(14)イヌ・ネコのライフステージと栄養(その2)」(PDF)

ウンチの臭いが気になる場合

便臭を対策したい場合は、以下の成分が配合されているフードがおすすめです。

  • 善玉菌を増やし胃腸の働きを整えるビフィズス菌や乳酸菌
  • オリゴ糖などの腸内細菌の餌となる多糖類
  • 臭いを抑える効果のあるキトサンや緑茶カテキン
  • イモ類や豆類などの食物繊維を多く含む原材料

猫は肉食なので、キャットフードの原材料も肉類や魚類を多く含んでいます。
そのため、猫のウンチはどうしても臭いが強くなりがちです。
狭い部屋の中で人間と一緒に暮らすからには、糞の臭いの対策がされているフードを好む飼い主さんも多いと思います。

この対策としては、臭いを軽減する作用のあるキトサンや緑茶のカテキン胃腸の働きを整える乳酸菌が配合されているものを選ぶとよいでしょう。
これらはどちらも自然由来の成分です。
猫の体に負担をかけることなく、糞の臭いを抑える役割を果たしてくれるので、おすすめです。

「室内猫用」として、市販で販売されているフードは、糞の臭いに配慮しているものが多いです。

おなかの毛玉が気になる場合

長毛種などで、毛玉を対策したい場合は、以下の成分が配合されているフードがおすすめです。

  • オリゴ糖やセルロースなどの多糖類
  • ビートパルプなどの食物繊維
  • イモ類や豆類などの食物繊維を多く含む原材料

オリゴ糖は腸内細菌の餌となって、善玉菌を増やす働きをします。
セルロースやビートパルプなどの食物繊維は、腸の蠕動運動を促し、おなかの毛玉をすっきり出させる効果があります。

室内で暮らす猫は運動不足になりがちなので、胃腸の働きも鈍くなりがちです。
そのため、胃腸に溜まった毛玉をスムーズに出させる対策をしているキャットフードを選ぶとよいでしょう。

食物繊維としては、ビートパルプや、原材料の食材から食物繊維を得られるように工夫されているものがよいです。

毛玉対策用フードの選び方はこちらも参考に…「毛玉をケアするキャットフード」

完全室内飼いの猫の特徴

完全室内飼いの猫の特徴

室内飼いの猫の体に現れる特徴を知るために、室内で飼うことによって起こるデメリットにはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

運動不足になりがち

猫は室内飼いすると運動不足になりがちです。

猫は元来、広い範囲を歩き回る動物ではありません。
外猫であっても、自分の縄張りと決めた範囲でしか行動することがないのです。
縄張りを超えて行動範囲を広げるのは、縄張り内に餌場がないときと、繁殖期だと言われています。

では、完全室内飼いになることで、愛猫の縄張りが狭まってしまったとしたらどうでしょう?

ある程度の縄張りを持っている外猫と比べ、室内で暮らす猫たちは圧倒的に運動不足になりますね。

上下運動ができる環境を整える

上下運動ができる環境を整える

広い範囲を走り回ることができない分、キャットタワーなどで上下運動ができるような環境を作ってあげることが大切です。
キャットタワーが難しい場合は、背の高い家具の上に上りやすくしてあげるなどの工夫をするとよいでしょう。

猫は、身の安全を確保しようとする本能から、高いところに登りたがる習性があります。
家の中でも、積極的に上下に動き回ることができれば、運動不足も解消されます。

意外とストレス溜めがち

意外とストレス溜めがち

猫がかかえやすいストレスの原因を挙げてみます。

  • 住環境の変化
  • トイレが汚い
  • 来客
  • 大きな音
  • 同居猫との不仲
  • 飼い主の過剰な接触
  • お留守番

猫は自分の縄張りの中で、毎日同じルーティンで生活することに安心する動物です。
そのため、個体差はありますが、変化に対応することがストレスになることもあるのです。

環境の変化が大きなストレスになる

猫は、環境の変化にとても大きなストレスを感じます。

猫は縄張り意識が高いため、引越しや部屋のレイアウト変更などの、縄張り内の環境が変わってしまうこともストレスの原因となります。

トイレが汚いとストレスになる

トイレが汚いとストレスになる

猫はとてもきれい好きな動物ですが、とくにトイレの環境にはこだわります。
トイレにウンチが残っているだけでストレスを感じ、トイレを使うことを嫌がります。

というのも、便の臭いが残ったままだと外敵に狙われやすくなる、ということを本能でわかっているからです。

トイレの後にダッシュする!!「トイレハイ」とは

猫ちゃんがトイレで大便をした後に猛ダッシュしていくのを見たことはありませんか?
この行動は、俗称で「トイレハイ」と呼ばれています。

トイレハイになる理由には様々な説があるのですが、その中でも有力な説は「一刻も早く臭いから離れるため」というものです。

野生では、ウンチやおしっこの臭いがしていると敵に見つかってしまうので、臭いがしているその場から一刻も早く離れるため、ダッシュしているのではないかという説です。
猫にとってウンチの臭いは、自らの生命の危機にかかわる重大なものなのですね。

お留守番がストレスになることもある

猫は元来、単独行動をする動物なので、家の中に1匹でいても寂しいとは思わない動物です。
自らの縄張り内で生活するので、外に出かけるよりも、家の中という自分の縄張りにいることを好みます。

しかし、中には寂しがり屋だったり、一人にされることが嫌いな猫もいます。
そのため、お留守番がストレスになってしまう子もいます

なぜそうなるのか、原因は解明されていませんが、猫の性格によるものだったり、幼猫期に飼い主と密に過ごした猫ほど留守番が苦手になるという説もあります。

避妊・去勢後は特に太りやすくなりがち

避妊・去勢後は特に太りやすくなりがち

室内飼いの猫はただでさえ運動不足になりやすいため太りやすくなっていますが、避妊や去勢を行った猫も太りやすくなるという傾向にあります。

避妊・去勢手術を行うことで、生殖器による疾患の心配を減らすことにつながりますが、ホルモンバランスの変化によって太りやすくなるのです。

避妊・去勢によるホルモンバランスの変化が猫のどのような行動につながるのか、さまざまな説があります。
提唱されているものを以下にまとめてみます。

  • オス猫の場合は男性ホルモンの分泌がなくなることで筋肉がつきにくくなるため、過剰なカロリーが蓄積されて肥満につながる。
  • 「種の保存」に使われるはずのエネルギーが「自分が生きること」につながるため食欲が増進される。
  • 異性を探しに行く必要がなくなるため、行動範囲が狭くなる。よって運動不足になる。

また、手術を行ったことで精神的にも身体的にもストレスがかかっています。
避妊や去勢を行った後はしっかりと体重管理を行うようにしましょう。

避妊去勢後の猫の時のフードの選び方はこちらを参考…「避妊・去勢をした猫のキャットフード」

家の中での事故に注意

ずっと家の中にいるから安全だ…とも言い切れなかったりします。
家の中にいるからこその危険も存在するのです。

特に子猫は、電気器具のプラグ(コンセントに挿す方)を齧ったり室内にあるビニールや紐の誤飲などが多いです。
紐状になっているおもちゃを与えるときは、飼い主の見ているところで使うのがよいでしょう。

また、筆者の知り合いが飼っている猫ちゃんは、石鹸を齧ってしまったことがあります。
このようなものは、使わないときは、猫の手の届かない場所に保管するように徹底します。

完全室内飼いの猫がかかりやすい病気

完全室内飼いの猫がかかりやすい病気

完全室内飼いの猫は寿命が長いと言われています。
しかし、室内で飼われていることによって、猫社会もご長寿化がすすみ、これまでは思いもしなかった病気にかかることが多くなりました。

あらかじめ知識を得ておくと、いざ愛猫が病気にかかった時、フードを選ぶ際の参考になると思います。
ここでは、完全室内飼いの猫がかかりやすい病気について、軽く解説します。

心因性脱毛

皮膚には何の異常もないのに、頻繁に同じ場所を舐めていることによって引き起こされる脱毛です。
精神的なストレスが原因となって引き起こされることが多い症状です。

猫の舌はザラザラしているので、被毛が擦り切れたりして脱毛が起こります。
舐める行動が行き過ぎると、舌のザラザラがさらに皮膚を傷つけて炎症を引き起こし、皮膚炎につながります。

皮膚炎

ストレスが原因となる、心因性脱毛が進行して皮膚炎を引き起こすことがあります。
また、食物やノミハウスダストなどのアレルゲンが原因で、皮膚炎を引き起こすこともあります。

食物アレルギーは、皮膚にかゆみがあらわれ、特に顔や首の部分に脱毛や小さな発疹などの症状がみられます。
アレルギーによる皮膚炎の場合は、併せて外耳炎や下痢などの症状がみられることがあります。

ノミアレルギーでは、おなかや背中の広い範囲に皮膚炎を起こすことが多いです。
なお、完全室内飼いだからノミアレルギーにならないとは言い切れません。
ノミやダニは屋外から人間にくっついて、運ばれてくる可能性もあるからです。

アレルギーの時のフードの選び方はこちらを参考…「アレルギー対応のキャットフード」

膀胱炎

膀胱炎もストレスが原因となって発症することがあります。

特に常にケージなどの狭いところで飼われていたり、多頭飼いをしている猫は、ストレスがかかりやすく膀胱炎になる恐れがあります。

また、猫はトイレに対してこだわりを持っているので、気に入ったものでないとトイレを我慢してしまい、膀胱炎につながることがあります。
トイレが汚いこともストレスの原因となります。トイレ周りは常に綺麗で清潔にしておきましょう。

膀胱炎の時のフードの選び方はこちらを参考…「下部尿路疾患(F.L.U.T.D.)・尿路結石をケアするキャットフード」

腎臓病

猫は、人間と生活することで塩分を摂りすぎてしまい腎臓病を発症する恐れがります。
特に猫は、腎臓病にかかりやすい動物だと言われています。
たとえ規則正しい食生活を送っていても、腎臓病になってしまうことがあるくらいです。

誘発される原因は、塩分の摂りすぎや糖尿病などです。
人間の食べ物を与えることによって、塩分摂取量が多くなってしまいますので注意しましょう。

腎臓病の時のフードの選び方はこちらを参考…「腎臓をケアするキャットフード」

尿結石

尿結石は猫のかかりやすい病気の一つです。
塩分の摂りすぎが原因となって発症することがありますが、ストレスが原因となることもあります。

尿結石の時のフードの選び方はこちらを参考…「下部尿路疾患(F.L.U.T.D.)・尿路結石をケアするキャットフード」

糖尿病

運動不足による肥満から糖尿病を発症することがあります。
運動量が足りないのにも関わらす、フードの量を多く与えてしまうと肥満になってしまいます。
肥満から糖尿病を招くことがありますので、体重管理をきちんとするようにしましょう。

また、早食いやドカ食いによって糖尿病を発症することもあります。
これは、食事の度に大量のインスリンが放出されるようになるためです。
これを繰り返していると、細胞のインスリンに対する反応が鈍くなり、血糖を取り込む作用が徐々に鈍るのです。
結果として血中の糖濃度が高いまま保持されるようになります。

完全室内飼いの猫のキャットフードの選び方についてまとめ

ずっと室内で暮らす猫は、事故に遭う危険は少ないですし、感染症にもかかりづらいです。
しかし「室内にいるから安全」とも言い切れません。
さまざま要因でストレスにさらされたり、病気になったりすることがあります。

完全に室内から出ることのない猫でも、どんなことが起こりうるのかイメージして、いざというときのフード選びで困ることのないようにしておきたいですね。

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