キャットフードの選び方 特徴・用途で選ぶ

グレインフリーのキャットフード

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グレインフリーのキャットフード

最近、やたらとグレインフリーと表記されているキャットフードが増えていますが、そもそもグレインフリーとは何のことでしょう。
ここでは、流行のグレインフリーのキャットフードについて説明していきます。

そもそも、グレインフリーとは?

そもそも、グレインフリーとは?

そもそもグレインフリーとはなんでしょうか?

グレインフリーは穀物を含まないキャットフードのことを指します。
「グレイン」に含まれる具体的な穀物とは、米、玄米、小麦、大麦、とうもろこしのことです。

なぜ、キャットフードに穀物が含まれているのかというと、穀物は原材料として安定して確保することができ、コストを抑えることができるからです。
キャットフードに穀物を原材料として使用することで、安価なキャットフードを大量に販売することができるのです。

しかし、猫は本来、完全肉食動物です。
そのため、穀物を消化することが苦手な体の作りになっています。

このことから、猫本来の食性に近いグレインフリーのキャットフードは、猫の体に負担をかけることなく与えることができるのです。

欧米のプレミアムフードからトレンドに

欧米のプレミアムフードからトレンドに

グレインフリーのフードに人気が出たきっかけは、欧米のプレミアムフードです。
ペット先進国である欧米のプレミアムフードは、より猫に適した栄養が補給できるため、世界中で人気を博しました。

欧米は、いち早くペットの健康も重要視しており、動物愛護の観点では日本よりもはるかに進んでいると言えます。

特に、市販されているプレミアムキャットフードは、人間が食べることのできる原材料を使用して作られているものが多くなっています。
そのプレミアムフードがグレインフリーであったため、今のキャットフードのトレンドとなったのです。

メーカーによってグレインフリーの定義や認識は異なる

「グレインフリー」という言葉は、それぞれのメーカーによって定義が異なる場合があります

グレインという言葉自体は、日本語に訳すと「穀物」となりますが、英語圏での「グレイン」は、豆類を含みません。
英語圏での「グレイン」は、イネ科の植物の種子のことなのです。

このような違いから、ペットフード業界では、穀物と豆類は別物と扱われる場合があります。
そのため、「グレインフリーのキャットフード」には、豆類もイモ類も使用されることがあるのです。

日本のペットフードメーカーでは、同じように区別して製造している場合と、そうではない場合があります。
これは、日本語と英語の意味の違いから生まれている現象です。

豆類もイモ類も含まない、グレインフリーのキャットフードをお探しの場合は、飼い主の側でもこの点を知っておく必要があります。

グレインフリーとグルテンフリーの違い

「グレインフリー」と似たような言葉に、「グルテンフリー」という言葉があります。
間違われることの多いこの2つの言葉ですが、実際の意味は違います。

「グレインフリー」は穀物を含まないことを指します。
しかし、「グルテンフリー」は小麦粉などの穀物から生成されるタンパク質を含まないことを指します。

違いは、「グレインフリー」は穀物を含みませんが、「グルテンフリー」には穀物自体は含まれているということになります。

猫の消化器官

猫の消化器官

グレインフリーがトレンドとなった理由として、猫の消化器官との関係があげられます。
猫は、本来完全肉食動物なので、動物性タンパク質を消化・分解することは得意ですが、植物性タンパク質を消化・分解することは苦手なのです。

このようなことから、グレインフリーのキャットフードは、近年多くの猫飼いさんに選ばれています。

ここでは、そんな猫の消化器官とグレインフリーの関係について、解説します。

消化管が短く穀類などの消化が苦手

猫の消化管を他の草食動物や雑食動物と比較すると、非常に短いです。
実際にどのくらいの長さになるのか、他の動物とも比較してみましょう。

動物 消化管長さ比率(体長の何倍あるか)
3~4倍
ライオン 3.9倍
5~6倍
ヒト 7.5倍
ウマ 12倍
ウシ 22~29倍
ヒツジ 27倍

Wikipedia「消化器」

草食動物は、摂取した食物を長時間かけて分解し、吸収します。
このことから消化管が長くなっていたり、牛の場合は胃のような器官が4つあったりしますが、猫は肉食動物なので、消化管が短いのです。
そのため、穀類の消化吸収がしにくくなっています。

盲腸がほとんどないため食物繊維の消化が苦手

猫には盲腸がほとんどありません。
そのため、食物繊維を少量しか消化吸収することができません。
よって、大量の食物繊維を摂取することは、猫の体にとって大きな負担となるのです。

しかし、食物繊維を全くとらなくてもよいのかというと、そういうわけでもありません。
少量の食物繊維の摂取は腸内環境の改善に役立ちます
大量な摂取でなければ、食物繊維は猫の体に恩恵をもたらしてくれます。

盲腸のはたらきとは

盲腸は、肉食動物にも人間にも存在する器官ですが、微生物の力を借りてセルロースを消化分解する器官です。
とくに草食動物の盲腸はとても大きく、人間の盲腸はほとんど消化器官としての役割を失っています。
肉食動物の盲腸はだいたいが小さくなっていますが、猫の盲腸はほぼ機能していません。

Wikipedia「盲腸」

デンプンを分解する消化酵素が少ない

デンプンは、小腸で消化酵素の働きによって、ブドウ糖に分解されます。
その後、体の中へと吸収される仕組みになっていますが、猫はこの働きをする消化酵素が少ないため、デンプンを分解することが苦手です。

デンプンは猫にとっては消化の悪いものですが、キャットフードに含まれるデンプンは、加熱して糊化(アルファ化)していると、猫でも消化吸収がよくなります

また、キャットフードにおけるデンプンは、製造の工程上必要不可欠なものでもあります。
これがないとキャットフードは作れないとも言われている原材料なので、グレインフリーのフードと言えども、デンプンまでを完全に除去することは難しいのです。

猫はデンプンの分解が苦手ですが、デンプンの使用を抑えられているグレインフリーのフードであれば、猫の体調に悪影響を与える危険性は少なくなると考えてよいでしょう。

タンパク質からエネルギーを作り出せる

人間の場合は炭水化物がエネルギー源となりますが、猫はこのエネルギー源がタンパク質となります。

肉食動物である猫は、タンパク質からエネルギーを作り出すことができます
人間や犬とは違い、短いながらも小腸が発達していて、動物性たんぱく質や脂肪の消化吸収に向いた作りになっているのです。

そのため猫にとって、体の組織を作るためだけでなく、エネルギー源としてもタンパク質の摂取は非常に重要なのです。

グレインフリーキャットフードのメリットとデメリット

グレインフリーキャットフードのメリットとデメリット

グレインフリーキャットフードにもメリットとデメリットがあります。
グレインフリーのフードを与えるうえで、押さえておきたいメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

メリット

グレインフリーのキャットフードは猫本来の食性に近いので、多くのメリットがあります。

穀類による食物アレルギーを避けられる

穀類が含まれていないため、食物アレルギーになるリスクを減らすことができます。
米や麦などの穀類は、アレルゲンとなりやすい食材だからです。

すでに穀類にアレルギーを持っている猫は、グレインフリーのフードを選ぶとよいでしょう。

猫の健康に配慮した高品質なフードが多い

食べるものが体を作るといわれるほど、食事は健康に直結するものですよね。
グレインフリーを謳っているフードの多くは、健康面に配慮されており、品質もより良いものが多くあります。

猫にとって、必要となる栄養素を適切な量で摂取できるように考えられており、多くのメーカーが、使用している原材料にこだわりをもっています。
主原料となる肉や魚も、新鮮なものであったり、人間が食べられるグレードのものをを使用したりと、健康面を考えて選ばれています。

さらに近年は、台頭するフードが多くなったことも手伝って、グレインフリーのフードは高品質なものが多くなっていると言えます。

デメリット

フレインフリーのデメリット

いくらよいと言われているグレインフリーのキャットフードでも、よいところばかりではありません。
当然、デメリットもあります。

メリットデメリットの両面を知って、愛猫に合ったフード選びに役立てましょう。

高価なものが多い

グレインフリーのキャットフードでは、主原料(含まれる原料中で一番量が多いもの)が肉や魚となるため、どうしてもコストが高くなります。
また、それだけでなく、高品質なものになると、原材料の産地などにまでこだわっているため、価格が高くなることが多いです。

製造上の技術に高度なものが必要になったり、開発のため研究もかさむことが多く、これらも値段が高くなる理由となります。

安いキャットフードは、安価に入手できる穀類でかさ増ししています。
グレインフリーにはそのようなことがないため、原料にも値段がかかり、結果的に販売されているキャットフードの値段も高くなっているのです。

穀物アレルギーでなければ大きな恩恵はない

穀物アレルギーのある猫にとって、グレインフリーのキャットフードは喜ばしいフードですが、そうでない猫に対してはあまり重要ではありません。
猫の食品アレルギー全体数から見て、穀物アレルギーをもつ猫の数はあまり多くないようです。

2015年にドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学が行った調査によると、猫がアレルギー反応を起こしやすい食材は以下の通りでした。

「牛肉 (18%)」、「魚(17%)」、「鶏肉(5%)」、「乳製品(4%)」、「小麦(4%)」、「とうもろこし(4%)」、「子羊肉(3%)」

穀物である小麦やとうもろこしは、比較的下位に位置しているのがわかります。
フードを食べていて突然アレルギーを発症する可能性はありますが、穀物アレルギーを持たない猫に対してグレインフリーのフードを与えても、特に恩恵は得られないのです。

BMC「Critically appraised topic on adverse food reactions of companion animals (2): common food allergen sources in dogs and cats」

動物性タンパク質にアレルギーがある場合はアレルギー症状の悪化も

穀類が入っていないため、穀物アレルギーは起きませんが、含まれている動物性タンパク質にアレルギーがある場合には注意が必要です。
動物性タンパク質にアレルギーを持つ恐れのある猫が食べてしまった場合は、アレルギーがさらに悪化してしまう心配があります。

グレインフリーはアレルゲンを除去しているフードではないので、アレルギーの心配がある場合は、アレルゲンを特定しておく必要があります

愛猫にアレルギーの可能性があると思われるときは、まず獣医の診察と支持を仰ぎましょう。

高齢の猫や腎臓が弱い猫などは高タンパクが負担となることも

炭水化物が少なく抑えられているフードのため、動物性タンパク質量が多くなっています。
高タンパクのフードは、特に腎臓に影響を与えることがあります

猫は高齢になると、腎臓に疾患を持つ個体が多くなってきます。
7歳以上の猫の、3割は腎臓を患っているという統計が出ています。

特に、高齢の猫や、元々腎臓が弱い猫などは高たんぱくなことが、かえって体に負担をかける場合があるということを知っておきましょう。

グレインフリーのおすすめキャットフード

では、実際にはどのような商品が販売されているのでしょうか?

ここからは、当サイトおすすめのグレインフリーのキャットフードについて紹介していきます。

数あるグレインフリーのキャットフードの中から、愛猫に合ったものを選んであげましょう。

モグニャン

モグニャン

モグニャンはイギリスから販売されたグレインフリーのプレミアムキャトフードです。

白身魚が63%使用されており、高タンパクな栄養バランスと言えます。

穀物を使用しない代わりに、低GIのサツマイモやエンドウ豆で食物繊維を補っています。

人工添加物は使用されておらず、人間が口にすることができる食材のみを使用して作られています。

対応ライフステージとしては、全年齢に適しています。

そのため、子猫の頃からも食べることができます。

モグニャンは人間にとっては少し強いと思う匂いがありますが、猫にとっては好きな匂いになっているようです。

猫の食いつきが良くなるようになっています。

残念ながら、ペットショップやホームセンターなどでは販売しておらず、ネット販売のみとなっています。

1.5kgで3,960円ほどで販売されています。

カナガン

カナガンキャットフード

カナガンはイギリスから販売されたグレインフリーのプレミアムキャトフードです。

カナガンはモグニャンと同じ会社から販売されています。

原材料には、人間が食べれるものと同じチキンが60%ほど配合されています。

チキンは、乾燥チキンや骨抜きチキン生肉の2種類が含まれていて、動物性のタンパク質が多くなっています。

新鮮な肉を使用しているため、タンパク質やビタミンなどが豊富に含まれています。

人工添加物は使用されておらず、保存料にはビタミンEが使用されています。

また、クランベリーが含まれているため、尿路結石の予防にも効果が期待できます。

対応ライフステージとしては、全年齢に適しています。

活動量や年齢などに合わせて、給餌量を調節し子猫でも食べることができます。

原材料本来の匂いをそのまま生かしているため、人間にとっては匂いがきついと感じるようです。

しかし、猫本来の嗅覚からは食が進む匂いとなっています。

カナガンも残念ながら、ネット販売のみとなっていますが、1.5kgで3,960円ほどで販売されています。

ジャガー

ジャガーキャットフード

ジャガーはイギリスから販売されているグレインフリーのプレミアムキャットフードです。

モグニャン、カナガンなどと同じ会社から販売されています。

原材料には骨抜きチキン生肉です。

その他にも、鴨生肉、乾燥チキン、乾燥鴨肉などが含まれており、動物性のタンパク質が80%以上含まれています。

人工添加物は使用されておらず、着色料や人工調味料なども含まれていません。

ジャガーにはタウリンが含まれています。

タウリンは猫の体内で作り出すことができません。

タウリンには肝臓の機能の向上や血圧を正常値に保つ、心拍機能の向上などに効果があります。

対応ライフステージとしては、全年齢に適しています。

猫の発達において必要となる栄養素をバランス良く配合しているため、子猫でも食べることができます。

ジャガーもネット販売のみとなっています。

1.5kgが4,280円ほどで販売されています。

シンプリー

シンプリーキャットフード

シンプリーはイギリスの動物栄養者が開発したグレインフリーのプレミアムキャットフードです。

モグニャン、カナガン、ジャガーなどと同じ会社から販売されています。

猫の長生きのために開発されたキャットフードになります。

原材料には、骨付き生サーモンが使用されており、動物性のタンパク質を摂取することができます。

その他にも、乾燥ニシン、乾燥サーモン、乾燥白身魚などが含まれており、75.5%もタンパク質が配合されています。

人工添加物は使用されておらず、着色料や人工調味料なども含まれていません。

サーモンに含まれているオメガ3脂肪酸には、腎臓病のケアや脂肪肝の予防や改善などに効果が期待できると言われています。
長生きのために健康面に配慮されています。

対応ライフステージとしては、全年齢に適しています。

そのため、子猫の頃から年齢が高くなった猫も食べることができます。

シンプリーも残念ながらネット販売のみとなっています。

1.5kgで3,960円ほどで販売されています。

オリジン

オリジンキャットフード

オリジンはアメリカから販売されているグレインフリーのプレミアムキャットフードです。

オリジンには4種類あり、それぞれ主原料が異なっているため、猫の好みに合わせて選ぶことができます。

原材料には、ビーフ、イノシシ、ラム、魚、鶏肉などが含まれています。

猫本来のタンパク質がバランス良く摂取できるようになっています。

自然の栄養を逃さないためにも、低温調理が行われており、人工添加物は使用されていません。

高GIの食材を使用していないため、血糖値の上昇などの心配もありません。

対応ライフステージとしては、全年齢に適しています。

活動量や年齢、体重に応じて、給餌量を調節することで子猫から年齢が高くなった猫でも食べることができます。

オリジンも残念ながら、ペットショップやホームセンターなどでは販売しておらず、ネット販売のみとなっています。

1.8kgで6,300円ほどで販売されています。

まとめ

グレインフリーのキャットフードは猫にとって必要な栄養がバランス良く含まれていることが多くなっています。
しかし、その原材料などからコストがかかり、高価なものとなっているのも事実です。

実際にこれからグレインフリーのキャットフードに移行しようと考えている方は、いろいろな種類を見てみるのが良いと思います。

グレインフリーは猫本来の食性に近いフードのため、猫に適したフードであると言えるでしょう。

しかし、グレインフリーを選ぶにあたっては、愛猫が本当にグレインフリーのキャットフードを必要としているのか、今後食べ続けていけるのか、経済面の不安などもクリアにする必要があると思います。
猫にとっては、アレルギーの発症のリスクを減らすことができるなどのメリットもあります。

毎日愛猫が食べるキャットフードだからこそ、安心でき、納得できるものを選びたいものですね。

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