猫にも、ダイエットや体重管理が必要となります。
健康の維持のためにも、長生きのためにも、適切な体重に保つことが大切です。
愛猫にダイエットが必要なのかを確認してみましょう。
ダイエット・体重管理
猫のダイエットとは
猫は肥満になりやすい動物です。
肥満になってしまうと、関節などに負担がかかってしまうとともに、様々な病気の原因となってしまいます。
特に生活習慣病といわれる病気はかかるリスクが高く、肥満を解消しても改善が難しくなってしまうこともあります。
体重管理とは
猫の体重管理とは、肥満になる前、肥満になってしまってから適正体重に戻すために、食事などをコントロールして体重を管理することを指します。
特に、肥満と診断されてからはフードを替えてみる、フードの量を調節するなどして、肥満の解消を行います。
定期的に体重を測り、猫の適正体重を確認する必要があります。
ダイエット・体重管理を行う理由
上記でも説明しましたが、猫が肥満になってしまうと、様々な弊害が起こります。
人間も肥満になってしまうと健康に害がありますが、猫も同じなのです。
ここでは、なぜダイエットや体重管理を行うのか詳しく説明していきます。
肥満
ダイエットを行う最大の理由として、肥満があります。
肥満は体重が増加してしまうことで起こりますが、足腰の関節に負担をかけてしまったり、病気の原因となってしまいます。
特に、運動不足の猫が肥満になることが多く、肥満になってしまうとさらに代謝が悪くなるため、体重が落ちない体になってしまいます。
生活習慣病の原因も肥満であると言われています。
病気
肥満が原因の一つとなりますが、体重が増えてしまうことによって、皮下脂肪も増加し、病気になってしまうこともあります。
心拍数、血圧が高くなり、心臓に負担がかかったり、首周りに脂肪がついてしまうことで、呼吸困難になってしまうこともあります。
その中でも糖尿病は発症のリスクが高くなっています。
その他にも、便秘になってしまったり、腫瘍ができやすくなってしまうこともあります。
猫の理想体重
猫は個体の大きさにもよりますが、一般的なサイズの猫であれば、3㎏~5㎏ほどと言われています。
大型の猫となれば7㎏ほどあっても肥満ではないと言われています。
適正体重はペットショップなどでも表記されている場合がありますが、動物病院に行き確認するのが一番良いです。
また、猫は成猫になるまでに1年ほどかかるといわれています。
生後1年のときに測った体重を目安にするのも一つの手段です。
しかし、品種によっては、成猫になるまでに3年ほどかかる猫もいるため注意してください。
明確な体重だけでなく、くびれがない、肋骨を触って確認することができないなども肥満を測る目安となります。
ダイエット方法
猫のダイエットにもいくつか方法があります。
人間もダイエットを行う際には、いろいろな方法を試すと思いますが、猫にもその子に合ったダイエット法を取り入れることで、体重を管理することができます。
体重管理
まだ、肥満ではないけれど、最近太ってきたなと感じる場合には、体重管理をしっかりと行いましょう。
肥満になってしまってからも体重を管理する必要はありますが、肥満になる前に事前に対策をしておくことで肥満を防ぐことができます。
猫の体重を測るときには人間の体重計で測ることができるので、定期的に体重を測るようにしましょう。
食事内容
ダイエット法として一番有効とされているのは、食生活を見直すことです。
普段の食事内容がどのようなものなのか、給餌量は合っているのか、成分の量は多すぎないかなどを確認するようにしましょう。
また、おやつが原因となる場合もあるので、おやつは控えるようにしてください。
普段のフードではなく、ダイエット専用のフードも販売されているので、切り替えてみるのも一つの手段であると言えます。
運動
猫は運動をしてダイエットするというのは難しくなっています。
しかし、全く運動をしないよりは運動を行ったほうが良いです。
キャットタワーなどの上下運動は猫が好む運動の一つです。
運動を行うことで、代謝を良くすることができ、足腰を積極的に使うので足腰の強化にもつながります。
肥満になってしまうと、動くのがめんどくさくなってしまう猫もいるため、食事は高いところにおいて、絶対に動かなければならないなどにしておくと、確実に運動を取り入れることができます。
理想的なキャットフードの選び方
ダイエットを行う際には、給餌量を見直すことも大事ですが、ダイエットに適したキャットフードを選ぶことが大切です。
単に給餌量を減らしても、猫にとって必要となる栄養素が含まれていないと、栄養失調になってしまいます。
ここでは、理想的なキャットフードの選び方について説明していきます。
タンパク質
猫は、タンパク質をエネルギーとしています。
そのため、タンパク質の量を極端に落としてしまうと、栄養失調の原因となってしまいます。
一般的なタンパク質量は37%以上が良いとされていますが、ダイエットフードにも多くのタンパク質が含まれており、30%が良いとされています。
タンパク質も、良質なタンパク質が含まれてることが重要となり、動物性のタンパク質が良いとされています。
現在では新鮮な食材を使用したフードも多く販売されているので、パッケージに表記されている成分表を確認するようにしましょう。
炭水化物
猫は炭水化物を必要としない体の構成をしています。
そのため、炭水化物の量は低い方が良いです。
しかし、微量の炭水化物は猫にも必要とされるので、注意してください。
安価なキャットフードでは、炭水化物が多く含まれている場合があります。
成分の表示を確認するようにしましょう。
炭水化物を抑えるだけでも、体重の増加を防ぐことができます。
脂質
脂質を抑えることはダイエットにおいて重要となります。
脂質は猫の体で、皮膚の健康や被毛、毛並みなどに働きますが、できるだけ抑えて摂取することが大切です。
一定量は必要となるため、脂質が10%ほどのものを選ぶようにしましょう。
猫の体には必須脂肪酸を生成することができないため、食事から摂取しなければなりません。
全く脂質を与えないということがないように、脂質量も確認してから与えるようにしてください。
ダイエットでの注意点
猫のダイエットにも注意点があります。
注意点を理解しておかないと、体重が減っても、健康を維持することができなくなってしまいます。
肥満は改善すべきですが、健康を保つことが重要です。
食事制限だけが全てでない
猫のダイエットには、食事制限が必要となりますが、食事を単純に減らすだけでは、体重が落ちても、体には悪くなってしまいます。
急激なダイエットが体に悪いのです。
また、十分な栄養素を摂取できていないと、猫も栄養失調になってしまいます。
食事を減らす場合には、栄養に気を付けるようにしてください。
給餌量に注意
キャットフードのパッケージには、給餌量が記載されているものもあると思います。
これは、体重によって給餌量が表記されているのですが、肥満の猫には体重に合った給餌量を与えていてもダイエットにはなりません。
猫の現状の体重ではなく、適正体重と照らし合わせて給餌量を決めるようにしてください。
まとめ
猫は太りやすいため、ダイエットや体重管理が重要となります。
普段から体重を測ったり、フードの量を確認している場合はさほど心配がないと思いますが、ついついおやつを与えてしまう、最近運動しないなと思ったときは注意するようにしてください。
また、ダイエットは体重が減ればいいというものではありません。
健康のために体重を減らすことが目的となるため、体重が減っても健康に害があってはいけないのです。
猫の健康のためにも、給餌量を見直し、十分に栄養を摂取できる状態で、ダイエットを行うようにしてください。