キャットフードの選び方 特徴・用途で選ぶ

猫の種類で選ぶ

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猫種で選ぶ

猫のフードを選ぶときには、猫の種類によって選ぶこともあると思います。

猫の種類によってフードを選ぶときには、どのようなポイントがあるのでしょうか?

また、それを踏まえたうえでどのようなフードを選ぶべきなのでしょうか?

ここでは、猫の種類で選ぶフードについて詳しく説明していきます。

猫種で選ぶ

アメリカンショートヘアー

日本では銀に黒の渦模様の毛をまとい人気なアメリカンショートヘアーですが、アメリカンショートヘアーはどのような猫なのでしょうか?

一般的にはアメショーという愛称で呼ばれ、中型の猫です。

では、ここからはアメリカンショートヘアーについて詳しく見ていきたいと思います。

アメリカンショートヘアーの特徴と飼育時の注意点

性格

アメリカンショートヘアーは、基本的に頭が良く明るい性格で、様々な身の回りのものに興味を示します。

温厚でおおらかであり、社交的な子が多いとされています。

そのため、子供やその他の動物とも仲良くなることができると言われています。

しかし、慎重気味なところがあるため、家族以外の人には警戒心を出すこともあります。

個体によって差はがありますが、アメリカンショートヘアーは祖先猫でもあるブリティッシュショートヘアの影響から、自立心が強く家族であっても触られることを嫌がる子もいます。

歴史

アメリカンショートヘアーの祖先猫はイギリスのブリティッシュショートヘアが直系であるとされています。

ブリティッシュショートヘアが移民とともにアメリカに入ってきたことが現在のアメリカンショートヘアーの土台であるとされます。

初めはペットとして入ってきたわけではなく、穀物に被害をもたらすネズミの退治のために飼われていました。

ハンターとしてのアメリカンショートヘアーはとても優秀で、多くの家庭や農家で必要とされていました。

ペットとして好まれる現代でも、ハンターとしての気質は色濃く残っています。

ペットとしての純血種として求められていなかった頃に行われていた異種猫との交雑があり、遺伝疾患の少ない体を得ることができたと言われています。

日本にアメリカンショートヘアーが入ってきたのは1980年代以降と言われています。

身体的な特徴

アメリカンショートヘアーは中型で体形はセミコビーです。

セミコビーは四肢や胴体、尻尾がやや長くなっており、脚が大きく体格はがっちりしています。

毛は短いですが、厚い被毛に覆われています。

体重はオスが4㎏~7㎏となっていますが、メスはやや小さくなっています。

気を付けたい病気

アメリカンショートヘアーは猫種作成の際に多くの交雑があったため遺伝疾患は少ないとされています。

しかし、気を付けたい病気として、ワクチン誘発性繊維肉腫と肥大型心筋症があります。

ワクチン誘発性繊維肉腫は、ワクチンを打った後に起こるもので、ワクチンを打ったことで繊維肉腫が起こり、その発症部位によって内臓などの体に機能障害が起こります。

これは免疫反応が原因であるとされていますが、詳しくは解明されていないことが多い病気です。

また、進行が早いため腫瘍が見つかった場合には手術が必要となります。

ワクチンを打つ場所が毎年同じであると発症しやすいとされていることから、ワクチンの接種部位を記録しておくのが良いとされています。

肥大型心筋症は主に中年齢以上の猫に多く発症されるとされていますが、アメリカンショートヘアーの場合には重症化するケースが少ないとされています。

心臓の周りの筋肉が肥大、肥厚してしまうことで、心臓の動きが悪くなり、不整脈による血栓の発生、突然死などが引き起こされます。

アメリカンショートヘアーにはこういうフードを選ぼう

アメリカンショートヘアーは活発ですが、運動量が減ってしまうと肥満になりやすくなっています。

体重管理をしっかり行うことや、被毛を美しく保つ、胃腸のケアなどに配慮されているフードを選ぶと良いです。

適度なタンパク質、低脂肪なフードは体重管理にはおすすめです。

被毛を美しく保つためにはタンパク質、ビタミン、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸が必要となります。

また、模様を美しくするためには、メラニン色素が必要となるため、ミネラルや銅も摂取しなければなりません。

胃腸のケアには、消化の良いフードを選ぶことが必要です。

適切なたんぱく質、低脂肪なフードを

心臓の疾患にかかりやすいとされているため、肥満にならないようにすることが重要です。

肥満になってしまうと、心臓への負担が大きくなってしまいます。

適切なタンパク質と低脂肪なフードを選ぶようにしましょう。

また、タンパク質は筋肉をつけるためにも肉をメインとしたものが良いとされます。

添加物や穀類が含まれていない、消化や吸収が良いフードを選ぶことがおすすめです。

炭水化物の少ないフードを選ぶことも肥満を防ぐポイントとなります。

ブリティッシュショートヘアー

アメリカンショートヘアーの祖先猫でもあるブリティッシュショートヘアーですが、ブリティッシュショートヘアーとはどのような猫なのでしょうか?

ブリティッシュショートヘアーのブルーの毛並みは、永遠の傑作と言われ、ブリティッシュブルーと呼ばれることもあります。

では、ここからはブリティッシュショートヘアーについて詳しく見ていきたいと思います。

ブリティッシュショートヘアーの特徴と飼育時の注意点

性格

ブリティッシュショートヘアーは子猫から成猫の時期は甘えん坊のようですが、基本的には自立心が強い猫です。

抱っこや撫でられたりすることが好きではありません。

しかし、性格は穏やかで落ち着きがあり、のんびりとしているため、ソファーなどで寝そべっていることを好みます。

留守番の際には一匹でも落ち着いています。

プライドが高く、威厳があり、頭も良く、愛情が深いため、子供やその他の動物とも仲良くすることができます。

歴史

ブリティッシュショートヘアーはイギリス原産の猫で、最も古い猫種の一つであると言われています。

19世紀の中盤でネズミ捕りとして優秀であるとして繁殖されましたが、その後改良が始まりました。

ペルシャなどの長毛の猫との異種交配が行われていて、長毛のタイプも生まれていましたが、第一次世界大戦後にペルシャとの交配種が3世代以降のみとされたため、個体数が少なくなりました。

第二次世界大戦の頃は、食糧が不足していたため家庭での猫の飼育が厳しくなり品種自体の存続の危機に陥りました。

その後移民とともにアメリカに渡り、アメリカンショートヘアーの祖先猫となったと考えられています。

身体的な特徴

ブリティッシュショートヘアーは中型からやや大型のセミコビーです。

胸が厚く、脚はやや短いですががっちりしており、尻尾は中くらいの長さがあり、完全な成猫となるまでに3年ほどかかり、体格はしっかりとしています。

頭、頬、目が丸く、鼻が短くなっています。

猫の血液型はA型が多いとされていますが、ブリティッシュショートヘアーはB型の個体が多い猫種です。

そのため、輸血が必要とされる治療や出産、ケガなどではリスクがあるため、注意が必要です。

体重は平均が4㎏~7㎏程です。

気を付けたい病気

猫の血液型はA型が多いとされていますが、ブリティッシュショートヘアーはB型の個体が多い猫種となります。

ほとんどの猫がA型になるため、輸血が必要となる治療での輸血、妊娠や出産の場合には注意が必要となります。

猫は異なる血液型を輸血された際に抗体のショックが非常に大きいため、異なる血液型の輸血をともなう手術の場合には、輸血のショックで亡くなってしまうこともあります。

その他にも母猫と子猫の血液型が異なる場合には、死産や出生直後に亡くなるということもあります。

万が一に備えて、血液型を検査しておくことをおすすめします。

ブリティッシュショートヘアーは古くから存在する猫種のため、遺伝性疾患が少ないとされていますが、中高齢では肥大性心筋症のリスクが高くなってきます。

元気がないなと感じた場合には、年齢のせいにせずに一度病院に連れていきましょう。

ブリティッシュショートヘアーにはこういうフードを選ぼう

ブリティッシュショートヘアーは太りやすい体質のため、肥満にならないよう体重管理が重要となります。

しかし、体格や脚がしっかりとしているため、筋肉の維持が必要です。

適切なタンパク質が含まれており、低脂肪なフードは、筋肉を維持し太りにくくなります。

また、心臓のケアに配慮したタウリンが含まれていることも大切です。

消化、吸収の良いものを与えることで、体への負担が少なくなります。

適切なたんぱく質、低脂肪なフードを

ブリティッシュショートヘアーは体型がしっかりしており筋肉質のため、健康な筋肉と関節の維持には注意が必要となります。

また、太りやすい体質なので筋肉が落ちて肥満にならないように、筋肉を作るとされているタンパク質を十分に摂取しなければなりません。

動物性タンパク質は筋肉を作るのに最適とされています。

また、関節を健康に維持するためには、軟骨を構成しているコンドロイチン硫酸、そのコンドロイチン硫酸の元となるグルコサミンも摂取する必要があります。

ラグドール

ラグドールはぬいぐるみという意味を持ちますが、ラグドールはどんな猫なのでしょうか?

長毛種で非常にのんびりしている猫です。

では、ここからはラグドールについて詳しく見ていきたいと思います。

ラグドールの特徴と飼育時の注意点

性格

ラグドールはぬいぐるみという意味の通り、一般的には抱っこされていることが好きな猫です。

抱っこしている相手が子供であっても、体を預け、脱力しています。

非常におとなしく、おっとりした性格で落ち着いています。

声を大きくして鳴くこともなく、活発に動き回るということがないため、激しい遊びなどもしません。

他の猫やペットよりも飼い主や飼い主以外の人間にも興味を持ち、社交的な個体が多くなっています。

しかし、騒がしいことがあまり好きではなく、常にそばにいる猫です。

歴史

ラグドールはアメリカのアンベイカーによって生み出された猫種です。

アンベイカーが飼っていた猫と地域の外猫を交配して生まれた子が基礎となったと言われています。

しかしこのラグドールは猫種をめぐってちょっとした騒動がありました。

アンベイカーはラグドールの魅力を使って、ビジネスを行おうとしていました。

そのため、繁殖を目的に行う人は、フランチャイズ契約を行い、猫を譲り受けていたのです。

この仕組みに対して疑問を持った夫婦が、契約を行なわずに子猫を譲り受け、繁殖に成功しました。

1970年代に初期の作出者以外のブルーダーによって登録することができました。

身体的な特徴

ラグドールはミディアムロングの被毛を持つ中~大型のロング&サブスタンシャルです。

顔や手足などに特徴的な斑が入り、大きめの頭で目は青く吊り上がり、頬は丸くなっています。

体長と同じくらいの長さの尻尾を持ち、体格は筋肉質で重量感があります。

一般的な体重はオスが6.5㎏~9㎏程度で、メスは4.5㎏~7㎏程度です。

気を付けたい病気

重篤な遺伝子性疾患は少ないとされていますが、ラグドールの祖先猫にはペルシャがいるため、その遺伝を引き継いでいます。

肥大型心筋症を引き起こす恐れがあり、中高齢の猫の元気がなくなった、食欲が落ちたなどが見えた場合には注意してください。

心臓の周りの筋肉が肥大、肥厚してしまうことで、心臓の動きが悪くなり、不整脈による血栓の発生、突然死などが引き起こされます。

また、一般的に猫がかかりやすいとされている泌尿器系の病気として、膀胱炎や尿結石があります。

これらの病気では、頻尿になり、尿に血液が混じり、色の濃い尿をするようになります。

尿結石から尿路閉鎖になってしまうと尿毒症を引き起こし、死に至る恐れもあります。

長毛種では皮膚炎や毛球症などもあります。

これらはブラッシングやコーミングを行うことで予防することができます。

ラグドールにはこういうフードを選ぼう

ラグドールは4歳まで体が大きくなるため十分な栄養が必要となります。

皮膚と被毛の健康の維持、心臓のケア、骨と関節の健康の維持に配慮したフードを選ぶようにしてください。

動物性タンパク質の十分に含まれており、ビタミンやアミノ酸を含んだフードがおすすめです。

4歳までが体が大きくなり続けるという点を注意するようにしてください。

豊富なたんぱく質と心臓の健康のためにタウリンを

ラグドールには豊富なタンパク質が必要です。

成猫の時期では個体差が顕著に出てしまうため、この時期にしっかりと栄養を摂取する必要があります。

食事から摂取したタンパク質の約25~30%は皮膚や被毛に使用されていると言われています。

皮膚の角質、被毛はケラチンから生成されていますが、ケラチンはタンパク質に含まれる18種類のアミノ酸から生成されています。

また、毛並みや毛つやにはオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸にが働きます。

他の猫よりも関節に負担のかかるラグドールの骨や関節を維持するためには、グルコサミンやコンドロイチンが必要となります。

また、心臓のケアにはタウリンが有効となるため、適切に摂取する必要があります。

ノルウェージャンフォレストキャット

ノルウェージャンフォレストキャットはノルウェーで良く知られていますが、ノルウェージャンフォレストキャットはどんな猫なのでしょうか?

長毛種でとても豊かな毛並みをもつ猫です。

では、ここからはノルウェージャンフォレストキャットについて詳しく見ていきたいと思います。

ノルウェージャンフォレストキャットの特徴と飼育時の注意点

性格

ノルウェージャンフォレストキャットは、落ち着きがあり、頭が良く、強く優しい性格です。

多くの個体が人間や他の猫とのコミュニケーションを好み、人とじゃれあうことを楽しむ社交性のある猫です。

長毛種ではありますが活動的で、子猫から成猫の時期はおとなしくせずに遊ぶことがとても好きです。

木に登り高いところから周囲を理解することがあり、木登りを好みます。

成猫でも、野生の名残から室内ではキャットタワーの最上部を独占し、自分の地位をアピールすることがあります。

忍耐強いところもあり、圧迫には屈すことがありませんが、寂しがりやな部分もあります。

歴史

ノルウェージャンフォレストキャットは策質されたとされる時期があまりはっきりとしていません。

所説は多くあり、南ヨーロッパの短毛種のスコウガットであった、11世紀にバイキングがトルコから持ち込んだなどという説もあります。

女神フレイヤの神話に登場する車にを牽かせた二頭の猫のモチーフはノルウェージャンフォレストキャットであると考えられています。

ノルウェーは冬の寒さが厳しく、その寒さの中で生き残るための条件が揃っていた猫たちが生き残り、残った猫が交配を繰り返すことで長毛の大型の猫となりました。

ノルウェーでは、ノルウェージャンフォレストキャットの前身となるスコウガットを国を代表する猫として育種する活動が行われていましたが、第二次世界大戦の始まりで中断されてしまい、1970年代の間には絶滅寸前まで追い込まれていました。

ノルウェージャンフォレストキャットの繁殖者たちが、個体数の維持と猫種の固定化のために動き、ノルウェージャンフォレストキャットの猫種を守ることができました。

その後アメリカに渡り繁殖や育種が行われました。

身体的な特徴

ノルウェージャンフォレストキャットは長毛種でやや大きめの体格をしています。

前脚よりも後ろ足が長くなっているため、腰が高く、全体的にシャープでたくましい印象があり、筋肉質のためがっちりとした体格です。

頭が三角形で鼻筋がまっすぐになっており、あごは分厚く、尻尾は長く先に向かって細くなっています。

豊かな毛並みは長毛のダブルコートとなっていて、水や脂をはじくようにして皮脂に覆われています。

一般的な体重はオスが4.5㎏~7㎏程度で、メスが3.5㎏~5.5㎏程度です。

アメリカでの繁殖も行われていたことから、細めのアメリカ系とがっちりとした体形のヨーロッパ系の2系統があります。

気を付けたい病気

ノルウェージャンフォレストキャットは純血種となりますが、遺伝性疾患が少ないと言われています。

また、寒さの厳しい環境の中を生き抜いてきたため、比較的丈夫とされています。

運動量の多い猫のため、室内飼いで運動不足となってしまうと、肥満がちになることがあります。

肥満は体への負担が大きくなり、特に足腰や関節などには直接的に負担がかかり、心臓にも負担がかかってしまいます。

好発疾患として、肥大型心筋症、糖尿病などがあるため、肥満には注意が必要となります。

また、長毛種で被毛の量が多いため、こまめにブラッシングを行い抜け毛を取っておかないと、皮膚疾患や毛球症を引き起こす恐れもあります。

ノルウェージャンフォレストキャットにはこういうフードを選ぼう

ノルウェージャンフォレストキャットは肥満に気を付ける必要があります。

ですが、筋肉質のがっちりとした体格のため、豊富なタンパク質が必要となります。

そのため、高タンパク、低カロリーのフードを選ぶようにしてください。

関節の健康のためにもグルコサミンやコンドロイチンが含まれているフードがおすすめです。

また、被毛のためにオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸などが含まれているものが良いとされます。

豊富なたんぱく質とヘアボール対策のための食物繊維を

ノルウェージャンフォレストキャットは大型のため、体を維持するために豊富なタンパク質が必要となります。

足腰や関節の健康維持のためにも動物性タンパク質が含まれているフードを選ぶようにしてください。

肥満が原因となって病気になってしまうこともあるため、目安としてはタンパク質が35%ほどのものが良いです。

また、関節の負担を考えたときに、グルコサミンやコンドロイチンなども摂取しましょう。

豊かな被毛には、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸が有効とされます。

毛につやを与え、被毛の乾燥や、皮膚の保護に働きます。

被毛の量が多いためヘアボールの対策を取る必要があります。

食物繊維を摂取することで腸内環境を整えることができます。

ペルシャ(チンチラ、ヒマラヤン)

ペルシャは純血種では最も古い猫種一つとされていますが、ペルシャはどんな猫なのでしょうか?

カラーバリエーションによって、チンチラやヒマラヤンとも呼ばれています。

では、ここからはペルシャについて詳しく見ていきたいと思います。

ペルシャ(チンチラ、ヒマラヤン)の特徴と飼育時の注意点

性格

ペルシャはとても穏やかで落ち着いているため、上品な印象があり、人間との距離の取り方も上手な猫です。

甘えすぎず、神経質でもなく、自尊心が強いわけではないため、人間と一定の距離を保ち、子供に撫でられることもあります。

しかし、子供と一緒に遊ぶのは嫌がる傾向にあります。

体型から高いところに登ったりもせず、大きい声で鳴くこともありません。

興奮することがなく、発情期のオス猫ですら声を上げないと言われており、いるのかどうかもわからないくらいに静かな子もいます。

賢いため、家族のことをきちんと認識していますが、留守番中に寂しがることはありません。

歴史

ペルシャは純血種では最も古い猫種の一つとされています。

18世紀頃にヨーロッパの各地で上流家庭で飼育されていた人気のペットで、19世紀にアメリカに輸出されました。

カラーバリエーションが豊富でキャットショーにおける歴史も古いとされています。

長い間安定的に人気のペルシャでしたが、シャムとの交配でヒマラヤンが生まれました。

また、ペルシャの中でも特定の毛並みと顔立ちをもったチンチラも生まれています。

身体的な特徴

ペルシャは長毛で胴体が短く、足も短いですが、筋肉がしっかりとついたコビータイプで中型の体格です。

全身を長毛に覆われており、金銅色で大きい丸い目と低い鼻、耳の間が離れているという特徴があり、鼻の高さによってタイプが異なります。

古くからあるトラディショナルタイプと鼻がより潰れているエクストリームタイプの2タイプです。

一般的な体重は3㎏~5.5㎏程度です。

気を付けたい病気

ペルシャは長生きする猫ですが、遺伝性疾患が多いとされています。

特に注意しておきたいのが多発性のう胞腎で、これは両親のどちらかが発症している場合には、50%の確率で発症します。

しかし、治療法がなく、ほとんどが生後数ヵ月~2歳までの間に発症し、7~8歳ほどで亡くなってしまいます。

シュウ酸カルシウムによって尿石ができやすくなっています。

尿路閉鎖になってしまうと命に関わるため、普段の尿の量や色などを観察し、水を多く飲むように工夫してください。

その他にも、眼瞼内反症、白内障、流涙症などの目の病気、皮膚糸状細菌、脂漏性皮膚炎などの皮膚の病気、肥大型心筋症などの心臓の病気、遺伝性難聴などがあります。

猫の命にはあまり関わりませんが、生活の質を良くするためにも健康には気を付けるようにしてください。

ペルシャ(チンチラ、ヒマラヤン)にはこういうフードを選ぼう

ペルシャは遺伝性疾患や被毛に配慮したフードを選ぶことをおすすめします。

特にペルシャは運動を好んで行わないため、肥満になりやすくなっているため、食事の量や質に注意をしないとすぐに肥満となってしまいます。

また、被毛が特徴となるため、タンパク質の摂取が必要です。

美しく保つためにはオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸が有効です。

その他にも、ヘアボールのケアには食物繊維が必要となります。

ペルシャは健康に配慮したものだけでなく、食べやすさや味も重要となります。

特徴的な食事方法とヘアボールに配慮したフードを

ペルシャは他の猫とは異なり、舌の裏でフードを掴むという特徴的な食べ方をします。

そのため、食事方法には配慮するようにしてください。

ペルシャの場合には粒のドライフードがおすすめです。

また、人間の味覚と異なる猫の味覚を刺激するようなフードを選ぶことで猫の食欲をそそります。

ペルシャの特徴ともいえる被毛のヘアボールのケアも必要です。

毛玉をスムーズに排出するためにも、食物繊維を含んだフードを選びましょう。

食物繊維が含まれていることで、腸内環境を整えてくれます。

メインクーン

メインクーンは北アメリアで最も古い猫種一つとされていますが、メインクーンはどんな猫なのでしょうか?

ギネスブックにも世界一尻尾の長い猫と記録され、ジェントルジャイアントとも呼ばれています。

では、ここからはメインクーンについて詳しく見ていきたいと思います。

メインクーンの特徴と飼育時の注意点

性格

メインクーンは愛情深く、明るくおちゃめな性格をしています。

人間が好きで室内では家族に付きまといますが、ベタベタとはしません。

非常に知性が高く、飼い主に従順で犬のような特訓もでき、人間のすることに興味を示します。

とても人懐っこく社交的で来客にも愛想がよく、いつまでも子猫のようなしぐさをします。

体の大きさからは想像のできない高く可愛い鳴き声です。

歴史

メインクーンは北アメリカで最も古いとされる猫種の一つですが、その起源には諸説あります。

現実的には、北欧の猫がバイキングや交易のルートで北アメリカに入り、その地域の猫との交雑でできたというのが有効な説となります。

これは、メインクーンがノルウェージャンフォレストキャットとの類似点が多いことから有力とされています。

アメリカで誕生した初めての猫と考えられています。

現在でも絶大な人気を誇り、キャットショーでも多くの賞を受賞しています。

身体的な特徴

メインクーンは胸幅が広く、がっちりとした骨格をもち、胴長で大きな飾り耳をもつ大型です。

メインクーンは見た目が非常にノルウェージャンフォレストキャットと似ています。

見分け方としては、鼻筋と耳の毛の生え方となり、ノルウェージャンフォレストキャットの横顔は直線的ですが、メインクーンはやわらかな曲線となっています。

顔立ちは四角く、とがった耳からは毛が多く生えています。

全身の被毛は寒さに耐えることのできるよう厚いダブルコートで、肉球の間にも毛が生えており、尻尾は長くふさふさとしています。

メインクーンはギネスブックに世界一しっぽの長い猫、世界一ヒゲが長い猫として登録されていたこともあります。

一般的な体重は、オスが6㎏~9㎏程度で、メスが3㎏~6㎏程度です。

気を付けたい病気

メインクーンは北アメリカの厳しい寒さの中生き残ってきた猫のため、丈夫とされています。

しかし、純血猫に多いとされている肥大型心筋症はメインクーンも発症しやすく、遺伝性疾患とされています。

メインクーンの全体で3割程度がこの遺伝子を持っているとされ、発症してしまうと心不全や後ろ足の麻痺、突然死などの恐れがあります。

他の遺伝性疾患としては骨髄性筋萎縮症もあります。

また、股関節形成不全の原因とされる関節異型性を引き起こすこともあります。

主に大型犬で多く発症される疾患となっていますが、猫の中ではメインクーンが一番発症しやすいとされています。

その他にもペルシャ系の猫に多いとされる、多発性のう胞腎がメインクーンにも発症すると言われています。

主な治療法がなく、8歳ほどで亡くなってしまう病気です。

メインクーンにはこういうフードを選ぼう

メインクーンは体が大きいため関節の健康維持、心臓のケア、被毛の健康維持に配慮されたフードがおすすめです。

その他にも遺伝性疾患にも配慮されているとなお良いとされます。

関節の維持には、グルコサミンやコンドロイチンが有効で、関節の負担を軽減することができます。

心臓に負担のかかりやすいメインクーンはL-カルニチン、タウリン、オメガ3脂肪酸の不足が関連してくるため、これらを適切な量摂取してください。

タンパク質やビタミンA、ビタミンB群は被毛の維持と皮膚の代謝や皮膚の乾燥を防ぐ働きがあります。

被毛の量が多いため、積極的に摂取できるようなフードを選びましょう。

負担の大きい関節と心臓の健康維持のためのフードを

体の大きさから関節に負担がかかってしまうため、関節を健康に保つ必要があります。

体重の重さも関係してくることから、肥満にも十分な注意が必要となります。

関節の軟骨成分となる、コンドロイチン、グルコサミンを摂取しましょう。
心臓や被毛のケアも大切です。
特に、被毛の量が多いため、ヘアボールのケアをしなければなりません。

食物繊維が含まれていることで、腸内環境を整えることができます。

全体的に猫にはタンパク質が必要となるため、十分な動物性タンパク質が含まれているフードにしましょう。

シャム

シャムはタイの猫種一つとされていますが、シャムはどんな猫なのでしょうか?

日本では一般的にシャムと呼ばれていますが、海外ではサイアミーズと呼ばれています。

では、ここからはシャムについて詳しく見ていきたいと思います。

シャムの特徴と飼育時の注意点

性格

シャムは犬のように人になつくと言われる反面、気位高さや自己中心的な猫らしい面もあり、二面性の強い猫です。

感受性が豊かで些細な気質で、良くも悪くも行動に影響が出るため、活発で社交的ですが、気まぐれなため行動の予測ができません。

愛情深く独占欲も強いため飼い主さんが愛情を返してくれることを待っています。

抱っこや飼い主の膝の上に乗ることを好み、常について回ります。

無視されてしまうと落ち込み、長時間による留守番なども嫌いです。

また、おしゃべりが好きな猫なのでよく大きな声で鳴きます。

歴史

シャムは歴史の古い猫種で、1350年のタイの首都アユタヤ(当時のシャム国)で書かれたとされる文書に記載されています。

シャムという名前はタイ国の古い国名となっていますが、この呼び方をするのは日本のみで、海外ではサイアミーズと呼ばれています。

日本に入ってきたのは明治の中頃とされています。

1878年にタイの首都に赴任していたアメリカ領時から当時のアメリカの大統領へと贈られたことが西欧にシャムが紹介された最初であるとされています。

その後イギリスに渡り、愛猫家の間で人気となり繁殖されました。

シャム国においては、王宮のみで大切に飼われていたとされます。

第一次世界大戦、第二次世界大戦の際には、食糧不足などで生活が不安定になったことや、人気がシャムからペルシャに移行してしまったことから絶滅の危機に陥ってしまいました。

戦後個体数を維持するために交雑が行われていた時期があるため、シャムのタイプが2つに分かれていきました。

身体的な特徴

シャムは細長い手足や尻尾で、容姿は洗練された美しさを持つオリエンタルタイプです。

最大の特徴ともいえるサファイアブルーの目は純血のシャムであることの条件となっています。

被毛には色の濃い部分があり、ポイントと呼ばれています。

頭はくさび型で大きな耳があり、スリムで直線的なシルエットをしています。

シャムはよく鳴き、その声は太くよくしゃべる猫と言われています。

一般的な体重は2.5㎏~5㎏程度です。

気を付けたい病気

シャムは平均寿命が長くなっていますが、遺伝性疾患の多い猫です。

短期間の致命的な疾患が起こることはあまりありませんが、発症すると一生付き合っていかなければならない病気があります。

シャムのかかりやすい病気として、内斜視があります。

これは、目の黒目の部分が顔の内側に寄ってしまうというものです。

視覚障害が起こり、物が見えにくくなり、物にぶつかったり、目的の地点に飛び移れなかったりといったことが見受けられます。

また、ぜんそくにもかかりやすいとされています。

息が苦しそうになっていたり、ぜいぜいとして咳がよく出る場合には、早めに病院に連れていく必要があります。

シャムにはこういうフードを選ぼう

シャムはスリムで筋肉質であることから、筋肉量を維持することが大切です。

タンパク質の含まれているフードを選ぶことで筋肉量を維持することができますが、食べすぎは肥満の原因となってしまうため、注意が必要です。

早食いをしてしまうことから吐き戻しが多くなるため、消化の良いフードを選ぶようにしてください。

これ以外にも、皮膚の維持、美しい被毛を保つなどに効果のある、ビタミンA、ビタミンB、ヒスチジン、ビオチン、オメガ3脂肪酸などをバランスよく摂取するようにしましょう。

またフードの粒の大きさや固さなどにも工夫をするようにしてください。

筋肉維持のための豊富なたんぱく質と早食いに配慮したフードを

シャムは筋肉質のため、その筋肉を維持する必要があります。

豊富な動物性タンパク質が含まれていることで、筋肉量を維持することができます。

健康な皮膚を維持するためにもタンパク質が必要です。

皮膚のバリア機能を維持するためには、ビタミンB、ヒスチジンが必要となり、皮膚の代謝の調整には、ビタミンA、ビオチン、オメガ3脂肪酸が必要となります。

また、消化の良いものを選ぶことで、栄養素として無駄なく体に吸収されます。

シャムは早食いをする猫のため、消化の良いものを与えることで吐き戻しを防ぐことができます。

大きめの粒のフードを選ぶことで、丸呑みせずに噛んで食べることができます。

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